フコイダンは、沖縄もずくなどの海藻のヌメリから生まれており、”水”とは切ってもきれない関係にあります。そこで今回は、水と健康についてお話ししたいと思います。
古くから、水とつながりが深い「6月」
日本では、6月を水無月(みなづき)と呼びますが、6月の呼び方にはいくつか説があります。文字通り、梅雨が明けて水が無くなる月という説が多いのですが、他にも「田植え後に田んぼに水を張る必要のある月」という意味で「水張月(みづはりづき)」や、水無月の「無」は「の」を意味する連体助詞「な」であり「水の月」、とする説もあります。正解はどうあれ、6月は水とつながりの深い月なのは確かでしょう。
人は絶妙な「水分」のバランスで、生きている
人と水のつながりは深く、様々な面に及んでいます。そもそも地球は水の惑星といわれ、全体で約14億km3もの水量があると言われています。生命はこの広大な海で誕生し、長い年月を経て様々な環境の変化に適応し、活動範囲を広げてきました。その結果、人は水の少ない陸上においても、体内のミネラルと水分を一定に維持できるようになりました。このメカニズムは、アルドステロンやパラトルモンなどのホルモンと臓器によるもので、血中のナトリウム、カリウム、カルシウムのバランスをコントロールし、尿量、浸透圧などを調整して、体内をきめ細やかに制御しています。そのため、もし体内の水分が20%減少したり、あるいは逆に15%増加したりするだけで、人は死に至ってしまいます。ここまで急激な変化ではないにせよ、水に関連した病気は多く、主なものだけでも循環器(脳梗塞や心筋梗塞)や消化器(尿路結石、便秘)、生活習慣病(痛風)などがあります。
エアコン28℃。湿度が60%以上だと、涼しくならず?
体内だけでなく、水は間接的にも人に影響を与えています。この時期は雨が増えて湿度が高く、室内は必然的に湿気が多くなります。しかし、さらに湿気を発生させている要因は人なのです。そもそも人の体温は、食事や呼吸で生じた熱エネルギーが体外へ放熱されることにより、一定に保たれています。この放熱の内、約30%が発汗による水分蒸発で放出されます。しかしエアコンによって室温が高温高湿や低温低湿になると、水分蒸発量が著しく変化し、体温調節機能が乱れてしまいます。例えば政府の提唱している省エネ温度は、夏は28℃といわれていますが、湿度が60%以上だと涼しいと感じません。ところが湿度が50%以下になれば、ほとんどの人が快適に感じるそうです。従って「調湿」(湿度を適切に調整すること)が重要です。発汗を適度に促すため、また体を健康を保つために、温度だけでなく湿度に注意を払い、これからの暑い季節を乗り切っていきましょう。